No.517 2003/07/07 奄美大島・倉崎ビーチ (1本目)
天気:晴 水温:28℃


 奄美大島に行ってきました。今年の3月に初めて倉崎ビーチを潜ってから、奄美大島を訪れるのはすでに3回目となりました。完全にはまってます(笑)。
 今回は4泊5日と比較的長期間です。さて、7月の倉崎ビーチではどんなウミウシたちに出会えるでしょうか?

 東京は小雨が降るような肌寒い天気でしたが、飛行機が奄美大島に着くと天気は快晴!気温も30℃と一気に真夏です。
 今回も、ネイティブシー奄美さんにお世話になります。
 空港まで迎えにきてくれたのは、今年の奄美大島のサーフィンチャンピオン(オープンクラス)のおにいちゃんです。一応、ボディーボードもやる私としては、日本国内で有名なサーフィンポイント「手広海岸」の話などを聞きながら送迎してもらいました。

 12時頃ホテルにチェックインしてすぐに目の前の倉崎ビーチを潜ります。今回は日程が長いので初日は2本だけです。

 毎度のことになってしまいましたが、倉崎ビーチではエントリーして直ぐの浅場からウミウシが見つかります。
 今回はまず「アズキウミウシ Elysia japonica」と思われるウミウシが見つりました。この個体に近いものを日本海の越前でも確認しています。
 越前では、7月、8月にも多くの個体を確認できましたが、今回の奄美大島ではこの1個体だけでした。
 「アズキウミウシ」は多くのシノニム種がいて、分類上とてもわかりにくい種のようです。今回の越前の個体も背中の白い部分が目立って広く、オレンジ色の斑点模様も大きくて、ぱっと見では異なる種のようにも感じます。

 エントリー場所から少し水深を落としたところ(といっても4m位)で、小さな二枚貝をしょったウミウシを見つけました。
 以前、倉崎ビーチでは「タマノミドリガイ Tamanovalva limax」「ニマイミドリガイ Berthelinia schlumbergeri」を数個体確認しているので、今回もこれらのウミウシだと思っていました。その場で確認すればよかったのですが、上がってから確認したところ、これがなんと「Julia zebra」のようなのです。
 貝殻部の模様がラドマン先生のサイトの個体と比べると若干色が薄いように感じますが、軟体部の上部に茶色い色素が現れる点なども一致します。
 以前から「こんな Julia もいるんだぁ〜」と思っていた種なのですが、まさかこんな突然に出会えるとは思ってもいませんでした。出会いはいつも突然やってくるものなのですね〜
 しかし、そうとわかていれば、もう少し粘ってじっくりと撮影したかったです。サイズが小さいので半ばあきらめ気味に撮影してしまいました。

 私が「Julia zebra」を撮影している間に、妻が「アオモウミウシ Stiliger ornatus」を2個体見つけてました。
 前回の5月にも確認しているウミウシです。若干大きくなったかな?と思うのですが、それでもまだ体長4mあるかないかの小さな個体でした。

 このあと「シロアミミドリガイ Thuridilla carlsoni」と「キバカイコガイ Diniatys dentifer」を見て、1本目はわりとあっさり上がりました。
 「キバカイコガイ」は今回、個体数が多かったです。今が旬のようです。

奄美大島・倉崎ビーチ で出会ったウミウシたち(1本目)

アズキウミウシ Elysia japonica ----- 1個体
ユリヤ・ゼブラ(学名読み)Julia zebra ----- 1個体
アオモウミウシ Stiliger ornatus ----- 2個体
シロアミミドリガイ Thuridilla carlsoni ----- 1個体
キバカイコガイ Diniatys dentifer ----- 3個体





No.518 2003/07/07 奄美大島・倉崎ビーチ(2本目)
天気:晴 水温:28℃


 2本目は倉崎ビーチ右側正面のやや右側のちょっと深いところに行ってみることにしました。
 エントリー時の打ち合わせでは、最大水深15m位まで行く予定でしたが、7m付近で黄色が色鮮やかな「タクアンウミウシ Noumea laboutei」に出会ってしまいました。
 初めて見るウミウシですし、もうだめです。結局この場所に釘付けになってしまいこれ以上先には行けませんでした。

 「タクアンウミウシ」のすぐ近くには「キカモヨウウミウシ Chromodoris geometrica」もいました。この個体、頭部の外套のフチをスカートをめくるように上下に振ってました。
 Chromodorisの仲間には外套のフチを激しく振る種もいるのですが、この個体は控えめに振ってました。と、いうよりも今まで見た「キカモヨウウミウシ」はあまりこのようなしぐさを見せずにじっとしている個体が多かったように思います。

 「キバカイコガイ Diniatys dentifer」はこの場所でも多かったです。1個体だけ撮影しました。

 浅瀬に戻ってくる途中「クロスジアメフラシ Stylocheilus striatus」が1個体いました。数が減ったなぁ〜と思っていたら大間違いで、水深1m付近の浅瀬には数え切れないほどの個体がいました。

 上がる前に浅瀬の岩でウミウシを探します。ここは3月に「ナギサノツユ」や「フリソデミドリガイ」、各種ミノウミウシの仲間がいた場所です。5月は南西風の影響で浅瀬が波立ってしまいこの場所ではほとんどウミウシを探せませんでした。今回はほとんど波が無いのでじっくり探せます。
 今回、「ヒラミルミドリガイ Elysia trisinuata」と思われるウミウシが大発生してました。このウミウシは3月の倉崎ビーチで1個体だけ見たものと同じ種だと思うのですが、今回はより多くの個体を観察することができました。
 前回確認したときはこのウミウシを「スガシマミドリガイの仲間?」としてましたが、今回の観察の結果、体表に赤い点模様が多数確認できるなど、どうやらこのウミウシは「ヒラミルミドリガイ Elysia trisinuata」のようです。よって3月に確認した個体も「ヒラミルミドリガイ」に訂正します。

 この場所で、妻が変わったウミウシを見つけました。ミドリガイの仲間のようなのですが、外套部を平たく広げています。
 その部分だけを見ていると「コチョウウミウシ Crosslandia viridis」を思わせるのですが、触角の形状が明らかに異なります。「コチョウウミウシ」は触角が平たいのですが、このウミウシの触角はミドリガイの仲間によく見られるロール形状なのです。
 これらの特徴に注意して調べたところ、ラドマン先生のサイトの「Elysia pilosa」のページにあったイラストに近いことがわかりました。
 外套部の内側に現れる赤い模様や触角の色など若干の差異があるためズバリこの種とは言い切れませんが、外套部の形状や外套部に現れる細い枝のような突起などかなり似ていると思います。
 これらのことから今回の個体は「Elysia pilosa ?」というように「?」付きにしました。今後の調査次第でなにかわかりましたらここにも追記します。
 追記:このウミウシですが、ラドマン先生のサイトに記載された「Elysia pilosa」のイラストに似ていたため、「Elysia pilosa ?」 と当初していましたが、同じ奄美大島倉・崎ビーチで更に「Elysia pilosa」に似た個体が見付かりました(画像は2003年07月8日のログに記載します)。
 よって、この個体は外套の内側に赤い斑点模様があることなどから別種と判断し、現在のところ不明種としました。
 今後も調査を続けます。


 最後に妻が小さな「キイロウミコチョウ Siphopteron flavum」を見つけました。大き目に見ても3mmです。
 奄美大島では今回初めて見ましたが、倉崎ビーチではたまに出るそうです。

奄美大島・倉崎ビーチ で出会ったウミウシたち(2本目)

タクアンウミウシ Noumea laboutei ----- 1個体
キホシミガキブドウガイ Haminoea ovalis ----- 1個体
キカモヨウウミウシ Chromodoris geometrica ----- 1個体
キバカイコガイ Diniatys dentifer ----- 3個体
クロスジアメフラシ Stylocheilus striatus ----- 多数
ヒラミルミドリガイ Elysia trisinuata ----- 3個体
ゴクラクミドリガイ科の不明種1 Elysiidae sp. 1. ? ----- 1個体
キイロウミコチョウ Siphopteron flavum ----- 1個体

学名の読み:ゴニオブランカス ゲオメトリカ キカモヨウウミウシ
Goniobranchus
geometrica
学名の読み:ゴニオブランカス ゲオメトリカ キカモヨウウミウシ
Goniobranchus
geometrica
学名の読み:ゴニオブランカス ゲオメトリカ キカモヨウウミウシ
Goniobranchus
geometrica
学名の読み:ノウメア シラユキウミウシ属の1種 または タクアンウミウシ(俗称)
Noumea
sp. 2
学名の読み:ノウメア シラユキウミウシ属の1種 または タクアンウミウシ(俗称)
Noumea
sp. 2
学名の読み:ノウメア シラユキウミウシ属の1種 または タクアンウミウシ(俗称)
Noumea
sp. 2
学名の読み:エリシア アマクサーナ アズキウミウシ
Elysia
amakusana
学名の読み:エリシア アマクサーナ アズキウミウシ
Elysia
amakusana
学名の読み:エリシア アマクサーナ アズキウミウシ
Elysia
amakusana
学名の読み:トゥリディラ カールソンイ シロアミミドリガイ
Thuridilla
carlsoni
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種1
Plakobranchidae
sp. 1
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種1
Plakobranchidae
sp. 1
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種1
Plakobranchidae
sp. 1
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種1
Plakobranchidae
sp. 1
学名の読み:エリシア トリシヌアータ ヒラミルミドリガイ
Elysia
trisinuata
学名の読み:ユリヤ ゼブラ ゼブラユリヤガイ
Julia
zebra
学名の読み:ユリヤ ゼブラ ゼブラユリヤガイ
Julia
zebra
学名の読み:ユリヤ ゼブラ ゼブラユリヤガイ
Julia
zebra
学名の読み:スティリィッゲル オルナタス アオモウミウシ
Stiliger
ornatus
学名の読み:スティリィッゲル オルナタス アオモウミウシ
Stiliger
ornatus
学名の読み:スティリィッゲル オルナタス アオモウミウシ
Stiliger
ornatus
学名の読み:シポププテロン キマダラウミコチョウ属の1種1
Siphopteron
sp. 1
学名の読み:シポププテロン キマダラウミコチョウ属の1種1
Siphopteron
sp. 1
学名の読み:ディニアテュス デンティフェル キバカイコガイ
Diniatys
dentifer
学名の読み:ディニアテュス デンティフェル キバカイコガイ
Diniatys
dentifer
学名の読み:ディニアテュス デンティフェル キバカイコガイ
Diniatys
dentifer
学名の読み:ハミノエア オウァリス キホシブドウガイ
Haminoea
ovalis
学名の読み:ハミノエア オウァリス キホシブドウガイ
Haminoea
ovalis
学名の読み:スティロケイラス ストリアトゥス クロスジアメフラシ
Stylocheilus
striatus



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます