No.535 2003/10/16 伊豆・大瀬崎 門下(1本目)
天気:晴れ 水温:24℃


 大瀬崎に行ってきました。
 11月に奄美大島に移住するのでこれで最後というわけではありませんが、しばらくは大瀬崎には来ることができなくなりそうです。
 1本いっぽん、思い出を心に刻むように潜りました。

 今日は平日なので岬の先端では潜れません。
 外海を見てみると波もほとんど無いので1本目は、門下に潜ることにしました。

 エントリーしてすぐにちょっとかわった「コトヒメウミウシ Goniodoridella savignyi」をみつけます。
体の周りのフチにトゲ状の突起がまばらにある個体です。気になって過去に見た個体を確認してみると、同じ大瀬崎の岬の先端や八丈島でも確認しています。
Sea Slug Forum でも両方のタイプ(トゲが無いタイプと有るタイプ)が記載されていることから、今回の大瀬崎の個体も「コトヒメウミウシ Goniodoridella savignyi」としました。

 水深3m程の岩の上から見慣れないミドリガイの仲間が見付かりました。一見地味な色彩なのですが、該当のフチの内側が鮮やかなオレンジ色です。

 クロヘリアメフラシを見た後、砂っぽい岩の上で、キバカイコガイのような個体に出会いました。
とても小さな個体なので後で画像比較してみましたが、どうも貝殻にかかる外套部の模様が若干異なるようです。
確かなことがわかるまでこの個体は「キバカイコガイ? Diniatys cf. dentifer」としました。

 ほとんど深く行かずに、水深5m位で引き返しました。
 戻る途中「カンザシウミウシ Limacia ornata」を見付けました。
いままで、何度撮影しても今ひとつの出来でしたが、今回もやはり今ひとつでした・・・何が悪いのでしょうね?難しいです。

 ハクセンミノウミウシを2個体見たところで上がることにしました。
 本当の上がり際、水深1mあるかないかの場所のつるっとした石の裏から、なんと!「オキウミウシ Scyllaea pelagica」が見付かりました。
大瀬崎にいることは知っていたので、いつかは見てみたいと思っていたのですが、まさかこんな場所で出会えるとは思ってもいませんでした。
石の上に着いている状態は頭部付近の腹足だけが石に貼りついていて、尾の方の腹足部は石から離れています。
まるで「しゃちほこ」のような状態ですが、この状態で緑色の色彩ですと石に生えた海藻に見えることから、おそらく擬態しているものと思います。

 上がり際の嬉しい出会いに大満足で1本目を終わりました。

伊豆・大瀬崎 門下 で出会ったウミウシたち(1本目)

コトヒメウミウシ Goniodoridella savignyi ---- 1個体
ゴクラクミドリガイ科の不明種2 Elysia sp. 2 ---- 1個体
クロヘリアメフラシ Aplysia parvula ---- 1個体
キバカイコガイ? Diniatys cf. dentifer ---- 1個体
カンザシウミウシ Limacia ornata ---- 1個体
ハクセンミノウミウシ Cratena lineata ---- 2個体
オキウミウシ Scyllaea pelagica ---- 1個体



No.536 2003/10/16 大瀬崎 一本松(2本目)
天気:晴れ 水温:24℃


 2本目も外海に行くことにしました。
 少し場所をずらして、門下のとなりの「一本松」からエントリーします。

 またしても入ってすぐに、小さなミドリガイの仲間を見つけます。
かなり小さな個体で、撮影にてこずっている間に沖を通るボートからのうねりでいなくなってしまいました。
なんとか2枚だけ撮影できましたが、かなりピントがあまく、ちょっと心残りです。
 「もう一度探し出しえやる!」と気合を入れて、探したところさっきの個体よりちょっと大き目のミドリガイの仲間が見付かりました。
「おおっ!またいた!!」と思い撮影しましたが、どうも別の種のようです。水中でデジカメの画像を確認したところ、沖縄や奄美大島で多数確認している「ツノクロミドリガイ Elysia sp.」でした。
大瀬崎にも居るんだ!と、ちょっと驚きましたが、栗原さんの話ですとたまに出るそうです。

 その後、浅場ではウミウシが見付からなかったので、水深を7m付近の砂地と岩場のさかえ目付近まで落としてみました。
 岩に生えていたクロガヤを見てみると「ミレニアムマツカサウミウシ Doto sp.」が4個体着いていました。大瀬崎の外海のクロガヤにはよく着いているようです。
 以前にも確認しているのですが、今回も黒っぽい個体と白っぽい個体の2タイプが着いていました。また卵塊も確認できました。
 しかし、このウミウシ、まったく動きませんね。よほど擬態に自信があるのでしょうか・・・

 砂地の飛び根に生えていたウミヒドラの仲間には、スミゾメミノウミウシの卵塊が多数確認できましたが、いくら探してもスミゾメミノウミウシそのものは見付かりませんでした。産卵を終えて死んでしまったのかもしれません。

 上がりながら岩肌を見ていくと、「ハクセンミノウミウシ Cratena lineata」と「コノハミドリガイ Elysia ornata」を確認できました。
ハクセンミノウミウシは比較的大きな個体でした。


伊豆・大瀬崎 一本松 で出会ったウミウシたち(2本目)

ゴクラクミドリガイ科の不明種 Elysiidae sp. ---- 1個体
ツノクロミドリガイ Elysia sp. ---- 1個体
ミレニアムマツカサウミウシ Doto sp. ---- 4個体
ハクセンミノウミウシ Cratena lineata ---- 1個体
コノハミドリガイ Elysia ornata ---- 1個体



No.537 2003/10/16 大瀬崎 湾内(3本目)
天気:晴れ 水温:24℃


 今日は3本入ります。
 3本目は、10月16日に湾内で目撃された「ハナデンシャ」狙いで、湾内を潜ります。
 目撃地点に向かう途中の石垣の上に「タツナミガイ Dolabella auricularia」がいました。
私の観察から夜行性と思われるこのウミウシは、夕方になってきたので活動しだしたのかもしれません。

 ハナデンシャ目撃付近に到着しました。しばらく辺りをぐるぐる回りながら探しますが見付かりません・・・かなり長い時間探しましたが、今回は縁がなかったようです。

 気を取り直して浅場でウミウシを探すことにします。
 すぐに「クロシタナシウミウシ Dendrodoris fumata」と「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」が見付かり、ちょっとほっとしました。
 更に浅場の水深1m付近を捜すと「コネコウミウシ Goniodoris joubini」も見付かりました。
オレンジ色の卵塊の近くにいたのですが、それがコネコウミウシの卵かどうかは不明です。

 最終エキジット時間まであと15分となったところで、色鮮やかなミノウミウシの仲間が見付かりました。
 ちょっとグロイようなそれでいて美しいこのウミウシ・・・どこかで見た記憶があります。
 撮影しながら考えていると、形状はどうやら「Babakina cf. festiva」と一致するようです。
 八丈島でよく見る「Babakina cf. festiva」は色が青白っぽいです。
 上がってから栗原さんとも話したのですが、どうやらこの個体は、「cf.」の付かない「Babakina festiva(ツツイシミノウミウシ)」となるようです。
 その晩、別件で中野理枝さんにもメールした際に画像を添付して見ていただいたところ、やはりこの個体は Babakina festiva であろうとのアドバイスを頂きました。
 「cf.」の付かない Babakina festiva を見てみたいと思ってはいたのですが、まさか大瀬崎のこんな浅場で見ることがきるとは思ってもいませんでした。選別代わりに大瀬崎が見せてくれたのかもしれませんね。

 最終エキジットギリギリに「コマユミノウミウシ Cuthona pupillae」を撮影して上がりました。

 次はいつ大瀬崎に潜れるかわかりませんが、まだまだ出会っていない種が沢山います。いつかまた機会をみて大瀬崎に潜りに来るつもりです。そのときまで、さようなら、大瀬崎。


伊豆・大瀬崎 湾内 で出会ったウミウシたち(3本目)

タツナミガイ Dolabella auricularia ---- 1個体
クロシタナシウミウシ Dendrodoris fumata ---- 1個体
シミツキウミウシ Discodoris lilacina ---- 2個体
コネコウミウシ Goniodoris joubini ---- 1個体
ハクセンミノウミウシ Cratena lineata ---- 4個体
ツツイシミノウミウシ Babakina festiva ---- 1個体
コマユミノウミウシ Cuthona pupillae ---- 1個体

学名の読み:タユバ・リラキナ ツヅレウミウシ(異名:シミツキウミウシ)
Tayuva
lilacina [Syn. D. concinna]
学名の読み:ドリディダエ ドーリス科の1種4
DORIDIDAE
sp. 4
学名の読み:ゴニオドーリデッラ サウィギニュイ コトヒメウミウシ
Goniodoridella
savignyi
学名の読み:ゴニオドーリデッラ サウィギニュイ コトヒメウミウシ
Goniodoridella
savignyi
学名の読み:ゴニオドーリス ヨウビンイ コネコウミウシ
Goniodoris
joubini
学名の読み:リマキア オルナータ カンザシウミウシ
Limacia
ornata
学名の読み:デンドロドーリス フマータ クロシタナシウミウシ
Dendrodoris
fumata
学名の読み:ドト ミレニアムマツカサウミウシ
Doto
sp. 1
学名の読み:ドト ミレニアムマツカサウミウシ
Doto
sp. 1
学名の読み:スキュラッエア ペラギカ オキウミウシ
Scyllaea
pelagica
学名の読み:スキュラッエア ペラギカ オキウミウシ
Scyllaea
pelagica
学名の読み:スキュラッエア ペラギカ オキウミウシ
Scyllaea
pelagica
学名の読み:スキュラッエア ペラギカ オキウミウシ
Scyllaea
pelagica
学名の読み:ババキナ フェスティウァ ツツイシミノウミウシ
Babakina
festiva
学名の読み:ババキナ フェスティウァ ツツイシミノウミウシ
Babakina
festiva
学名の読み:ババキナ フェスティウァ ツツイシミノウミウシ
Babakina
festiva
学名の読み:ババキナ フェスティウァ ツツイシミノウミウシ
Babakina
festiva
学名の読み:クラテナ リネアータ ハクセンミノウミウシ
Cratena
lineata
学名の読み:クトナ プピラッアエ コマユミノウミウシ
Cuthona
pupillae
学名の読み:クトナ プピラッアエ コマユミノウミウシ
Cuthona
pupillae
学名の読み:エリシア オルナタ コノハミドリガイ
Elysia
ornata
学名の読み:エリシア オルナタ コノハミドリガイ
Elysia
ornata
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種2
Plakobranchidae
sp. 2
学名の読み:プラコブランチダエ チドリミドリガイ科の不明種2
Plakobranchidae
sp. 2
学名の読み:エリシア ツノクロミドリガイ
Elysia
sp. 5
学名の読み:エリシア ツノクロミドリガイ
Elysia
sp. 5
学名の読み:エリシア フジイロミドリガイ
Elysia
degeneri
学名の読み:エリシア フジイロミドリガイ
Elysia
degeneri
学名の読み:エリシア フジイロミドリガイ
Elysia
degeneri
学名の読み:エリシア フジイロミドリガイ
Elysia
degeneri
学名の読み:ポリブランチア オリエンタリス カンランウミウシ
Polybranchia
orientalis
学名の読み:ハミノエイダエ カバヅラブドウガイ
Haminoeidae
sp. 3
学名の読み:ハミノエイダエ カバヅラブドウガイ
Haminoeidae
sp. 3
学名の読み:ハミノエイダエ カバヅラブドウガイ
Haminoeidae
sp. 3
学名の読み:アプリュジア パルウラ クロヘリアメフラシ
Aplysia
parvula
学名の読み:ドラベッラ アウリクラリア タツナミガイ
Dolabella
auricularia



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます