No.486 2002/09/15 伊豆・浮島 ビーチ・トップガンホールおよびビーチ右側周辺(1本目)
天気:曇り 水温:26℃ 透明度:5〜6m


 三連休の2日目は、西伊豆の浮島に行ってきました。
 浮島へは6月末に行ったきりで、7、8月は道路が込むので足が遠のいていました。

 現地に到着してまずは、サンセットリゾートのおしざわさんに最近のウミウシ情報を教えていただきます。
 ビーチの左奥(ムーンビーチ)方面には「ニシキウミウシ」、「フタイロウミウシ」などがたくさんいるそうです。ちょっと魅力的な情報でしたが、かなりの距離を泳がなければならないので、今回はパスして、ビーチ右側の「トップガンホール」付近を探索することにしました。この付近には「ユビノウハナガサウミウシ Tritoniopsis elegans」が多く見られるそうです。私はまだ見たことがなかったので楽しみです。

 エントリーして直ぐに見付かったのは「クロスジアメフラシ Stylocheilus striatus」です。思えば伊豆で見るのはこれがはじめてかもしれません。一見地味なウミウシですが、撮影して細部まで観察すると鮮やかなブルーの斑点が多数あり実はなかなかキレイなウミウシです。1個体目を見つけたときは「おお!」っと思ったのですが、その後たくさんいました(笑)。サイズ的には、まだ若干小さいような感じがしました。

 私が「クロスジアメフラシ」を撮影している間に妻は別のウミウシを見つけたようです。撮影を終えて覗き込んでみると「チゴミドリガイ Thuridilla livida」です。八丈島や沖縄では多数見ましたが、伊豆では私は初めて見ました(過去に247さんが城ヶ島のビーチで確認してます)。その後「チゴミドリガイ」も3個体見付かりました。探せばもっといそうな雰囲気でした。

 「ムカデミノウミウシ Pteraeolidia ianthina」は、大小さまざまな個体がいました。春先ほど個体数は多くありませんが、それでも数え切れないほどいます。小さな個体は一見「ムカデミノウミウシ」には見えないほと色形が異なる個体もいて思わず初めて見るウミウシではないかと感じるのもいます。

 「ハクセンミノウミウシ Cratena lineata」も2個体見ることができました。浮島のビーチでは今までに何回か見かけたウミウシですが、かなり小さいので(10mm以下)よほど注意して探さないと見付からないと思います。

 「セスジミノウミウシ Flabellina rubrolineata」と思えるウミウシもいました。ただし、この個体は触角の形状が今まで見た個体とは明らかに異なります。触角にヒダが無くツルッとした真っ直ぐな触角なのです。それ以外は「セスジミノウミウシ」とほぼ共通だと思います。沖縄のボーランド先生のサイトにはこの触角のタイプの個体も「Flabellina rubrolineata」と記載されているので(沖縄型?)、「セスジミノウミウシ Flabellina rubrolineata」で問題ないとは思いますが、この触角については今後も調べてみる予定です。なにかわかりましたら伝言版およびここにも追記します。

 今回は、驚いたことに「シロミノウミウシ Aeolidiella alba」がいました。私は、まだ伊豆では見たことがなかったのでかなり驚きましたが、更に驚いたことに5個体も確認できました。探せばもっといそうです。

 「シロミノウミウシ」がいた場所と同じような環境で見つけたミノ系のウミウシがいるのですが、現在のところ名称がわかりません。「なんとなく似ているなぁ」というのはいるのですが、今ひとつピッタリくるのがありません。今後も調査をしますがとりあえず「アエオリダケアの仲間15 AEOLIDACEA sp. 15」としておきます。

 「トップガンホール」へ続く「水上トンネル」には春先から初夏にかけて、「キイロウミコチョウ」、「ムラサキウミコチョウ」、「シロウミウシ」、「ウスイロウミウシ」、「オトメウミウシ」などがたくさんいたのですが、今日はこれらのウミウシはまったく見かけませんでした。この変りようにはちょっと驚きました。6月には卵塊もたくさんあったのですが、ほとんど見かけなくなりましたので、きっと卵から孵った幼生たちが浮島の湾内を泳いでいることでしょう。

 水上トンネルの色口付近では「ヨゾラミドリガイ Thuridilla vatae」も確認できました。これも伊豆では初めて見ました。
 「コノハミドリガイ Elysia ornata」は大発生してます。浮島には春から夏にかけては大きい個体から小さい個体までいたのですが、今回はみな10〜15mm程度の小さな個体ばかりです。世代が変ったのかもしれませんね。

 「トップガンホール」の入り口(水上トンネル側)付近には体長30mmほどの「キャラメルウミウシ Glossodoris rufomarginata」がいます。どうもこの個体はかなり前からここにいるようです。「キャラメルウミウシ」も伊豆では初めて見ました。浮島はスゴイですね。

 ホールの中に入ってからも以前ここにいたウミウシたちの姿は見かけません。ライトを当てながらしばらく壁を見ていて、やっと、小さな「アオウミウシ Hypselodoris festiva」を2個体見つけました。どちらもチョット変った模様の個体でした。

 ホールの出口付近には「コイボウミウシ Phyllidiella pustulosa」が3個体いました(私は1個体しか見ていませんが、妻は3個体写真に撮ってました)。

 ホールを出て、エントリー口に戻ってくる途中、おしざわさんに聞いていた通り、根に付いているソフトコーラルの根元に白い部分が見えます。その白い部分が「ユビノウハナガサウミウシ Tritoniopsis elegans」です。真っ白で凄く目立つのですが、見事に擬態していて普通に眺めていたらウミウシだとは思えません。しかし、私は事前に聞いていたのでバッチリ見ることができました(おしざわさん、ありがとうございます)。

 ぐるっと一周回って戻ってきたところで、エントリー時と同じようなウミウシたちを再度見て、上がり間際の浅瀬で小さな「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」を確認してエキジットしました。

伊豆・浮島で出会ったウミウシたち(1本目)

クロスジアメフラシ Stylocheilus striatus ----- 多数
チゴミドリガイ Thuridilla livida ----- 3個体
ムカデミノウミウシ Pteraeolidia ianthina ----- 多数
ハクセンミノウミウシ Cratena lineata ----- 2個体
セスジミノウミウシ Flabellina rubrolineata ----- 1個体
シロミノウミウシ Aeolidiella alba ----- 5個体
アエオリダケアの仲間15 AEOLIDACEA sp. 15 ----- 1個体
ヨゾラミドリガイ Thuridilla vatae ----- 2個体
コノハミドリガイ Elysia ornata ----- 多数
キャラメルウミウシ Glossodoris rufomarginata ----- 1個体
アオウミウシ Hypselodoris festiva ----- 2個体
コイボウミウシ Phyllidiella pustulosa ----- 3個体
ユビノウハナガサウミウシ Tritoniopsis elegans ----- 3個体
シミツキウミウシ Discodoris lilacina ----- 1個体




No.487 2002/09/15 浮島 ビーチ右側周辺(2本目)
天気:曇り(ちょっと晴れたかな?) 水温:26℃ 透明度:5〜6m


 1本目を終えてシャワーを浴びていると マグナム がいるという情報が入ってきました。
 弁当を食べながら、「キッカヒロウミウシ Phyllodesmium magnum(以下、マグナム)」の場所を詳しく教えていただいたので、2本目はビーチ左側の「ドラゴンホール」を潜ろうかと思っていましたが、マグナム1本に絞り右側「トップガンホール周辺」を潜ることに決めました。マグナム見るまで上がらんぞぉ〜といった勢いです(エアーが無くなれば上がりますが・・あ、最低でも10は残しましょうね。全部吸っちゃダメです、タンクの中がサビます)。

 教えてもらった通りに移動すると、話に聞いていた地形が見えてきました。その付近の小さなソフトコーラル(名称わかりません トゲトサカの仲間?)をジックリ捜したところ、いました!マグナムです。感動です。思えは、八丈島で同じ Phyllodesmium 系のウミウシを「Phyllodesmium magnum」と間違えて記載してから、ずっと出会って見たいと思っていたウミウシです(出会ってみたいウミウシが多すぎますね)。
 早速撮影しますが、どっちが頭だかもわからない状態です。しばらく観察していたら触角が見えてきました。以前、伝言版に投稿があった浮島の写真では2個体で固まってましたが、この個体は1個体のようです。
 もう1個体はどこかな?と近くを探してみたところ、右上1m位の場所の、1個体目がついていたソフトコーラルと同じ種類のソフトコーラルに一回り大きい個体がいました。しかし、この個体もどっちが頭だかわからない状態です。しばらく時間を置いてから再度撮影することにしました。

 頻繁に様子を見るためにこの場所からあまり移動しないで他のウミウシを探します。すると「マグナム」のすぐ近くに「ユビノウハナガサウミウシ Tritoniopsis elegans」がいるではないですか。しかもソフトコーラルではなく茶色い海藻の上でじっとしています。これが噂に聞く「ソフトコーラルにつかないユビノウハナガサウミウシかぁ〜」と思いました。かなり目立ってますが、本人は擬態しているつもりなのかも知れません。

 時々「マグナム」の様子をみながら他のウミウシを探していると、なんと「センヒメウミウシ Aegires villosus」が見付かりました。いままでビーチ左側の「ドラゴンホール」では数個体発見されているようですが(私も見ました)、ビーチ右側では初めてではないでしょうか。サイズは約15mmと撮り頃サイズです。撮影後、自宅で以前撮影したビーチ左側の個体と比べて見ましたが若干色彩パターンが異なりました。

 「センヒメウミウシ」を撮影していると妻がどこからか変ったウミウシを探し出してきました(妻は私が粘っているので別の場所に行っていた)。一瞬、「ホソエラワグシウミウシ Limenandra fusiformis」と思いましたが、ちょっと様子が違うようです。後で調べた所「トゲミノウミウシ Limenandra nodosa Haefelfinger」とわかりました。「ホソエラワグシウミウシ」と同じ「Limenandra 属」ですね。雰囲気が似ているはずです。このウミウシとても特徴のある歩き方をします。ちょっと歩いては止まりを繰り返します。これはビデオで撮影したら面白そうです。

 それと、私は見ていないのですが、妻がどこかで「サキシマミノウミウシ Flabellina bicolor」を撮影していました。

 「ミヤコウミウシ Dendrodoris denisoni」もいましたが、片方の触角を欠損していてちょっとかわいそうでした。

 こんな感じで色々なウミウシを撮影しかなり時間が経ったので「マグナム」の様子を見に行くと、かなりリラックスした感じで頭部と触角を出してます。チャンスです。なるべく刺激しないように慎重に撮影しました。潜水時間を見てみると既に1時間30分以上も経っていたのでそろそろ戻ることにしました。

 戻る途中、「ガヤ」のようなものがあったので(その時は「ガヤ」に見えた)、ウミウシがいないか見てみると、いました!。以前に「うっしーず」のきのさんが、うっしーずの掲示板にUPしていた「Eubranchus の仲間じゃないかと言われている不明種.」にそっくりなウミウシです。ということは、このウミウシがついているのがこれが「ハネウミヒドラ」かな?などと考えながら撮影しました。しかし、ゆらゆらと動くヒドラについたウミウシを撮影するのは大変です。
 このウミウシについては後日、きのさんにも確認していただき「これはおそらく同種でしょうね」ということで意見が一致しました。ミノが赤くないのは、食べているヒドラの種類が違うようです。このウミウシは、食べたヒドラの実を丸ごとミノにセットして自分がヒドラに擬態しているそうです。この時は「帰るモード」で既に集中力が途切れていました。もう一度ジックリ撮影&観察したいウミウシです。

 帰り道「ムカデミノウミウシ Pteraeolidia ianthina」「コノハミドリガイ Elysia ornata」「ヨゾラミドリガイ Thuridilla vatae」を見てエキジットしました。

 ウミウシをたくさん見ることができて、大満足の浮島でした。

伊豆・浮島で出会ったウミウシたち(2本目)

キッカヒロウミウシ Phyllodesmium magnum ----- 2個体
ユビノウハナガサウミウシ Tritoniopsis elegans ----- 3個体
センヒメウミウシ Aegires villosus ----- 1個体
トゲミノウミウシ Limenandra nodosa Haefelfinger ----- 1個体
サキシマミノウミウシ Flabellina bicolor ----- 1個体
ミヤコウミウシ Dendrodoris denisoni ----- 1個体
ユウブランカスの仲間2 Eubranchus sp. 3 ----- 1個体
ムカデミノウミウシ Pteraeolidia ianthina ----- 多数
コノハミドリガイ Elysia ornata ----- 多数
ヨゾラミドリガイ Thuridilla vatae ----- 1個体

学名の読み:タユバ・リラキナ ツヅレウミウシ(異名:シミツキウミウシ)
Tayuva
lilacina [Syn. D. concinna]
学名の読み:ヒュプセロドーリス フェスティバ アオウミウシ
Hypselodoris
festiva
学名の読み:ヒュプセロドーリス フェスティバ アオウミウシ
Hypselodoris
festiva
学名の読み:グロッソドーリス ルフォマルギナータ キャラメルウミウシ
Glossodoris
rufomarginata
学名の読み:アエギレス ウィロッザス センヒメウミウシ
Aegires
villosus
学名の読み:アエギレス ウィロッザス センヒメウミウシ
Aegires
villosus
学名の読み:アエギレス ウィロッザス センヒメウミウシ
Aegires
villosus
学名の読み:デンドロドーリス デニソンイ ミヤコウミウシ
Dendrodoris
denisoni
学名の読み:フュリィッディエッラ プストゥローザ コイボウミウシ
Phyllidiella
pustulosa
学名の読み:トリトニオプシス エレガンス シロハナガサウミウシ(新参異名:ユビノウハナガサウミウシ)
Tritoniopsis
elegans
学名の読み:トリトニオプシス エレガンス シロハナガサウミウシ(新参異名:ユビノウハナガサウミウシ)
Tritoniopsis
elegans
学名の読み:トリトニオプシス エレガンス シロハナガサウミウシ(新参異名:ユビノウハナガサウミウシ)
Tritoniopsis
elegans
学名の読み:トリトニオプシス エレガンス シロハナガサウミウシ(新参異名:ユビノウハナガサウミウシ)
Tritoniopsis
elegans
学名の読み:トリトニオプシス エレガンス シロハナガサウミウシ(新参異名:ユビノウハナガサウミウシ)
Tritoniopsis
elegans
学名の読み:フラベッリナ・ビカラー ケラマミノウミウシ
Flabellina
bicolor
学名の読み:フラベッリナ ルブロニネアータ サキシマミノウミウシ属の仲間
Flabellina sp.
cf. rubrolineata
学名の読み:フラベッリナ ルブロニネアータ サキシマミノウミウシ属の仲間
Flabellina sp.
cf. rubrolineata
学名の読み:フラベッリナ ルブロニネアータ サキシマミノウミウシ属の仲間
Flabellina sp.
cf. rubrolineata
学名の読み:フラベッリナ ルブロニネアータ サキシマミノウミウシ属の仲間
Flabellina sp.
cf. rubrolineata
学名の読み:エウブランクス ホリミノウミウシ属の仲間3
Eubranchus
sp. 3
学名の読み:エウブランクス ホリミノウミウシ属の仲間3
Eubranchus
sp. 3
学名の読み:エウブランクス ホリミノウミウシ属の仲間3
Eubranchus
sp. 3
学名の読み:アエオリディエッラ アルバ シロミノウミウシ
Aeolidiella
alba
学名の読み:アエオリディエッラ アルバ シロミノウミウシ
Aeolidiella
alba
学名の読み:リメナンドラ ノドサ トゲミノウミウシ
Limenandra
nodosa
学名の読み:リメナンドラ ノドサ トゲミノウミウシ
Limenandra
nodosa
学名の読み:リメナンドラ ノドサ トゲミノウミウシ
Limenandra
nodosa
学名の読み:リメナンドラ ノドサ トゲミノウミウシ
Limenandra
nodosa
学名の読み:グラウキダエ アオミノウミウシ科の1種2
GLAUCIDAE
sp. 2
学名の読み:グラウキダエ アオミノウミウシ科の1種2
GLAUCIDAE
sp. 2
学名の読み:グラウキダエ アオミノウミウシ科の1種2
GLAUCIDAE
sp. 2
学名の読み:グラウキダエ アオミノウミウシ科の1種2
GLAUCIDAE
sp. 2
学名の読み:フィロデスミウム マグナム キッカミノウミウシ
Phyllodesmium
magnum
学名の読み:フィロデスミウム マグナム キッカミノウミウシ
Phyllodesmium
magnum
学名の読み:フィロデスミウム マグナム キッカミノウミウシ
Phyllodesmium
magnum
学名の読み:クラテナ リネアータ ハクセンミノウミウシ
Cratena
lineata
学名の読み:クラテナ リネアータ ハクセンミノウミウシ
Cratena
lineata
学名の読み:プテラエオリディア イアンティナ ムカデミノウミウシ
Pteraeolidia
ianthina
学名の読み:プテラエオリディア イアンティナ ムカデミノウミウシ
Pteraeolidia
ianthina
学名の読み:プテラエオリディア イアンティナ ムカデミノウミウシ
Pteraeolidia
ianthina
学名の読み:プテラエオリディア イアンティナ ムカデミノウミウシ
Pteraeolidia
ianthina
学名の読み:プテラエオリディア イアンティナ ムカデミノウミウシ
Pteraeolidia
ianthina
学名の読み:エリシア オルナタ コノハミドリガイ
Elysia
ornata
学名の読み:トゥリディラ リウィダ チゴミドリガイ
Thuridilla
livida
学名の読み:トゥリディラ バタアエ ヨゾラミドリガイ
Thuridilla
vatae
学名の読み:スティロケイラス ストリアトゥス クロスジアメフラシ
Stylocheilus
striatus



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