2002/12/21 伊豆・下田 静岡県水産試験場前(潮溜り)
天気:雨 水温:16℃


 二泊で下田の磯に行ってきました。

 初日は、白浜の手前にある「静岡県水産試験」の前にある磯に行ってみました。
 天気は雨で風も強く海も荒れています。普通だったら入らないケースですが、この場所は以前にちょっと立ち寄ったことがあり、そのとき数個体の「イロミノウミウシ Spurilla chromosoma」と「ミノウミウシ Aeolidiella indica」を確認しています。
 そんな背景もあり、あまり波がこない干潮時を狙って入ってみました(車で編物をしながら待っている妻が「こんな雨風の中、物好きねぇ・・・」という顔でこっちを見ています)。

 まずは、岸寄りを探すと直ぐに「イロミノウミウシ Spurilla chromosoma」が見付かりました。
 撮影を済ませて次のウミウシを探しますが、周りを見ると海藻が付いていない岩ばかりで、ウミウシがいそうな気配がしません。
 恐らくこの場所は最大干潮時にはほとんど水が無くなってしまう場所なのでしょう。今現在も水深20cmmほどです。

 場所を少し沖よりに移動すると岩の窪みの、アオサやカニノテといった海藻が茂った場所に「ブドウガイ Haloa japonica」が沢山います。ざっと数えただけでも8個体いました。
 その中で、比較的大きい10mm位の個体を撮影します。なんとなく手ごたえを感じてきました。

 次に見つけたのは「メリベウミウシ Melibe papillosa」です。大瀬崎では、夏の暑い時期に体長20cm位ある大きな個体をよく見かけますが、この時期の磯では体長15mm〜25mm位の小さな個体をよく見かけます。
 今回は体色が白っぽい個体と、褐色の個体を見ました。「メリベウミウシ」については、当サイトでもまだ何個体か整理が付いていないのがあるのですが、今回の2個体については、色以外に大きな違いが見られなかったので、どちらも「メリベウミウシ Melibe papillosa」としました。

 体長23mm程の「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」もいました。発見時は、触角も二次鰓で出しておらず、一瞬、ん?シミツキウミウシ?と悩んでしまいました(まあ、体表の模様はどうみても「シミツキウミウシ」なのですが)。しばらく観察していると、触角と二次鰓が出てきました。
 その他にも体長6mmほどの幼体もいました。以前は大きい方を「ツヅレウミウシ Discodoris concinna」、小さく模様がシンプルな方を「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」としていましたが、現在は「ツヅレウミウシ Discodoris concinna」は「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」のシノニム(同体異名)となってます。もしウミウシを飼育できる環境があるならば、幼体から飼育してみて本当にこのような成体になるのか観察してみたいものです。

 「ミノウミウシ Aeolidiella indica」も2個体いました。以前にちょっと立ち寄って探した時も見ています。この磯では「イロミノウミウシ Spurilla chromosoma」と同じくらい個体数が多いように感じます。

 石の裏の窪みに小さな黒い塊があります。真っ黒ではなく小さな白い点々模様があります。もしやと思いしばらく観察していると動き出しました。はじめ見た時は真ん丸だったのですが、動き出してしばらくすると、それは「ホンクロシタナシウミウシ Dendrodoris nigra」そのものです。外套のフチが青い個体でした。

 石の裏には「キヌハダモドキ Gymnodoris citrina」が沢山います。「オカダウミウシの卵」もよく見かけるのですが、その卵の近くで「キヌハダモドキ Gymnodoris citrina」を見つけました。食べていたかどうかは不明ですが、オカダウミウシは卵からウミウシの姿で直接発生するので、もしかしたら卵の状態でも孵るのが近いものであれば餌になるのかも?などと考えてしまいます。

 アメフラシ系も小さな個体を1個体づつですが「タツナミガイ Dolabella auricularia」、「ミドリアメフラシ Aplysia oculifera」、「アメフラシ Aplysia kuroda」と確認できました。

 探せばまだなにか出そうな雰囲気ですが、潮がみ満ちてきて磯もだいぶ荒れてきました。また海況の良い時に来てみようと思います。

伊豆・下田で出会ったウミウシたち

イロミノウミウシ Spurilla chromosoma ----- 3個体
ブドウガイ Haloa japonica ----- 8個体
メリベウミウシ Melibe papillosa ----- 2個体
シミツキウミウシ Discodoris lilacina ----- 2個体
ミノウミウシ Aeolidiella indica ----- 2個体
ホンクロシタナシウミウシ Dendrodoris nigra ----- 1個体
キヌハダモドキ Gymnodoris citrina ----- 1個体
オカダウミウシ Vayssierea felis ----- 多数
タツナミガイ Dolabella auricularia ----- 1個体
ミドリアメフラシ Aplysia oculifera ----- 1個体
アメフラシ Aplysia kuroda ----- 1個体

学名の読み:タユバ・リラキナ ツヅレウミウシ(異名:シミツキウミウシ)
Tayuva
lilacina [Syn. D. concinna]
学名の読み:タユバ・リラキナ ツヅレウミウシ(異名:シミツキウミウシ)
Tayuva
lilacina [Syn. D. concinna]
学名の読み:タユバ・リラキナ ツヅレウミウシ(異名:シミツキウミウシ)
Tayuva
lilacina [Syn. D. concinna]
学名の読み:ジムノドーリス・キトリナ キヌハダモドキ
Gymnodoris
citrina
学名の読み:ウァッシレア フェリス オカダウミウシ
Vayssierea
felis
学名の読み:デンドロドーリス ニグラ ホンクロシタナシウミウシ
Dendrodoris
nigra
学名の読み:デンドロドーリス ニグラ ホンクロシタナシウミウシ
Dendrodoris
nigra
学名の読み:デンドロドーリス ニグラ ホンクロシタナシウミウシ
Dendrodoris
nigra
学名の読み:メリベ パピローザ ヒメメリベ(旧 メリベウミウシ)
Melibe
papillosa
学名の読み:メリベ ビリディス ムカデメリベ(旧 メリベウミウシ)
Melibe
viridis
学名の読み:メリベ ビリディス ムカデメリベ(旧 メリベウミウシ)
Melibe
viridis
学名の読み:スプリッラ  クロモゾーマ イロミノウミウシ
Spurilla
chromosoma
学名の読み:アンテアエオリディエッラ インディカ ミノウミウシ
Anteaeolidiella [Old Aeolidiella]
indica
学名の読み:アンテアエオリディエッラ インディカ ミノウミウシ
Anteaeolidiella [Old Aeolidiella]
indica
学名の読み:アンテアエオリディエッラ インディカ ミノウミウシ
Anteaeolidiella [Old Aeolidiella]
indica
学名の読み:ハロア ジャポニカ ブドウガイ
Haloa
japonica
学名の読み:ハロア ジャポニカ ブドウガイ
Haloa
japonica



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます