No.476 2002/07/11 越前海岸 ログ前(ビーチ)1本目
天気:曇り時々晴 水温:22〜23℃ 透明度:10〜12m


 2日目も「ダイビングセンターLOG」さんで目の前のビーチを潜ります。
 昨夜は、風がかなり強く吹いていたようですが、風向きが良かったようで波はほとんど立っていません。若干ウネリが入っているようですが問題無いレベルです。

 まずは、相変わらずたくさんいる「オトメミドリガイ Elysia obtusa」を撮影します。
この、「オトメミドリガイ」ですが、外套部のフチが「白い線状」になっている個体と、線状にはならずに頭の後ろの部分と尻尾の方だけが白くなる個体の2種類が生息してます。
残念ながら、白い線状の個体は写真が今ひとつでしたので、今回は掲載しませんでした。次回、近いうちに越前に行くことがあったら両方の個体を撮影して比較したいと思います。

 越前では「クロヘリアメフラシ Aplysia parvula」もよく見かけます。今の時期よりも秋の方が多いと感じましたが(秋は交接もしてました)、今回も数個体確認できました。
「クロヘリアメフラシ」は一見地味なウミウシですが、各地で撮影した個体の画像を並べて比較してみると、意外な模様の多様性に驚かされます。
これらの模様の違いにより、ラドマン先生のフォーラムでは一部「cf.」として扱われている個体もあります。「クロヘリアメフラシ」も奥が深いです。

 妙なウミウシを見つけました。とても小さく(5mm位)、はじめは海綿の切れ端かな?と思ったのですが、しばらく手の上に載せておいたら触角を出して動き始めました。
そのまま撮影してモニターで確認すると触角もハッキリ確認でき、ウミウシであることは間違い無いようです。しかし、何か変です。とりあえず後で調べる為に色々な角度から撮影しました。
 上がってから調べた所、「キュウバンウミウシ Aegires citrinus」に似ていますが、体側に茶色く細い線が入っているなど、若干違いが感じられます。
 また、このウミウシは、体の後部三分の一位が欠損しているようにも見えます(この部分の為に違和感を感じたようです)。欠損していると思える部分からも「吸盤状」の突起が生えているのも不思議な感じです。
 このウミウシは、とりあえず「アエギレスの仲間 Aegires sp.」ということにしておきます。

 「キュウバンウミウシの仲間」の撮影にかなり時間が掛かってしまいました。その間、妻が体長5mm程の小さなミノウミウシの仲間を探し出してました。とにかく小さくてその場では種がわかりません。
撮影した画像で調べても今ひとつピントくるものが無く、そのまま不明種になるところでしたが、越前から帰ってきて、247さんとアレコレ調べた所「相模湾産後鰓類図譜」に記載のある「キリヒメミノウミウシ Cuthona puellula」であることがわかりました。ミノの特徴も図譜にそっくりです。

 「キリヒメミノウミウシ」の撮影で更にに時間がかかり、気が付いたら既に1時間を過ぎています。私が撮影に没頭している間に妻は「センニンウミウシ Aegires punctilucens」を3個体見つけてました。どれも昨日の個体よりも小さく、それでいて突起部が多いため撮影は困難でした。

 そろそろ上がろうと思っている時に、「アズキウミウシ Elysia japonica」の茶色バージョンを見つけました。
越前には沢山いる「アズキウミウシ」ですが、越前の個体は色の違いで大きく2種類に分けられます。一つは比較的多い個体で、緑色にオレンジ掛かったキイロの斑点の個体。もう一つは、薄い茶色(ベージュ色)の体にオレンジ掛かったキイロの斑点の個体です。
この色の違いは、餌の違いからくるのではないかと考えています。
追記:「アズキウミウシ Elysia japonica」は、ラドマン先生のサイトで「アベミドリガイ Elysia abei」 の色形式であることがほぼ確定しました。2002/09/13

 上がり間際に、昨日のものと同じ個体と思える「アカボシウミウシ Gymnodoris alba」がいました。

越前 ログ前(ビーチ)で出会ったウミウシたち(1本目)

オトメミドリガイ Elysia obtusa ----- 多数
クロヘリアメフラシ Aplysia parvula ----- 3個体
アエギレスの仲間 Aegires sp. ----- 1個体
キリヒメミノウミウシ Cuthona puellula ----- 1個体
センニンウミウシ Aegires punctilucens ----- 3個体
アベミドリガイ Elysia abei ----- 多数
アカボシウミウシ Gymnodoris alba ----- 1個体
シロウミウシ Chromodoris orientalis ----- 多数
ウスイロウミウシ Hypselodoris placida ----- 多数
アオウミウシ Hypselodoris festiva ----- 多数
オトメウミウシ Dermatobranchus otome ----- 多数




No.477 2002/07/11 越前 トンボ渡り(ビーチ)2本目
天気:曇り時々晴 水温:22〜23℃ 透明度:10〜12m


 2本目は、若干ウネリが強くなってきたように感じたので、エントリー/エキジットの場所がウネリの影響を受けにくく講習にもよく使われるという「トンボ渡り」に入ることにしました。と、いっても「ログ前」とは、数十メートルしか離れていません。

 入って直ぐ、「お!かわったウミウシがいる」と思ったら、ヒラムシの仲間のようです。この写真は、ドイツのボルフガング先生の所に送ることにします。

 ここでも、「アズキウミウシ Elysia japonica」の茶色バージョンを見ました。その後しばらくウミウシは見付からなかったのですが、若干、外海に面した場所に移動したところで、変った模様の「アオウミウシ Hypselodoris festiva」を見つけました。

 「アオウミウシ」を撮影していると、妻がちいさな真っ黒いウミウシを探してきました。体長4mm程のこのウミウシは、「キセワタガイの仲間」のようですが、その後の調べでも、まだ正確な種はわかっていません。とりあえず「フィリノプシスの仲間 Philinopsis sp.」として、引き続き調査をします。

追記:
ラドマン先生のフォーラムに投稿したところ、先生のコメントをいただけました。
先生曰く、恐らく「Melanochlamys ezoensis (Baba, 1957)」の幼体ではないかとのことです(体長:5mm)。
写真からの同定は難しく「cf.」が付いています(Melanochlamys cf. ezoensis)。
このウミウシは、北海道大学の動物学ジャーナル誌に馬場先生が記載されたようです。
和名は「エゾキセワタ」のようです。


 この付近では、あまりウミウシが見付からなかったので、水深を10m前後まで下げてみました。水温も若干下がりましたが、浮遊物が少なく透明度がかなり良く感じます。
 この場所で見つけたのが「ヒブサミノウミウシ Phidiana indica」と「ユビウミウシ Bornella stellifer」です。
 「ヒブサミノウミウシ」は、今まで見た中で一番色鮮やかでキレイな個体でした。ラドマン先生のフォーラムにもたくさんのカラーバリエーションが投稿されてますが、今回の越前で見た個体は、その中のどれにも該当しないように感じます。Mary Jane Adams さんがソロモン諸島のナイトダイビングで撮影した個体に近いですが、越前の個体は、側足に白い線が見られえないなど、若干の違いが見られます。この画像も資料としてフォーラムに投稿する予定です。

 「ユビウミウシ」ですが、私は今回の越前で初めて見ましたが、妻は数個体見ていました。昨年の8月には、もう少し大きな個体をよく目にしましたので、これからがシーズンなのかもしれません。

 外海に面した場所はウネリも少しあったので、短めのダイビングで切り上げました。

越前 トンボ渡り(ビーチ)で出会ったウミウシたち(2本目)

アオウミウシ Hypselodoris festiva ----- 1個体(たぶんもっといたと思う)
シロウミウシ Chromodoris orientalis ----- 数個体
エゾキセワタ? Melanochlamys cf. ezoensis ----- 1個体
ユビウミウシ Bornella stellifer ----- 1個体
ヒブサミノウミウシ Phidiana indica ----- 1個体

学名の読み:ヒュプセロドーリス フェスティバ アオウミウシ
Hypselodoris
festiva
学名の読み:ヒュプセロドーリス フェスティバ アオウミウシ
Hypselodoris
festiva
学名の読み:ジムノドーリス・アルバ アカボシウミウシ
Gymnodoris
alba
学名の読み:アエギレス・インクスス キュウバンウミウシ
Aegires
incusus
学名の読み:アエギレス・インクスス キュウバンウミウシ
Aegires
incusus
学名の読み:アエギレス・インクスス キュウバンウミウシ
Aegires
incusus
学名の読み:アエギレス・エクセチェス センニンウミウシ
Aegires
exeches
学名の読み:アエギレス・エクセチェス センニンウミウシ
Aegires
exeches
学名の読み:ボルネッラ ステリッフェル ユビウミウシ
Bornella
stellifer [Syn. B. japonica]
学名の読み:ボルネッラ ステリッフェル ユビウミウシ
Bornella
stellifer [Syn. B. japonica]
学名の読み:フィディアナ インディカ ヒブサミノウミウシ
Phidiana
indica
学名の読み:フィディアナ インディカ ヒブサミノウミウシ
Phidiana
indica
学名の読み:クトナ プエルッウラ キリヒメミノウミウシ
Cuthona
puellula
学名の読み:クトナ プエルッウラ キリヒメミノウミウシ
Cuthona
puellula
学名の読み:クトナ プエルッウラ キリヒメミノウミウシ
Cuthona
puellula
学名の読み:クトナ プエルッウラ キリヒメミノウミウシ
Cuthona
puellula
学名の読み:エリシア アマクサーナ アズキウミウシ
Elysia
amakusana
学名の読み:エリシア アマクサーナ アズキウミウシ
Elysia
amakusana
学名の読み:メラノクラミュス エゾエンシス エゾキセワタ
Melanochlamys
ezoensis
学名の読み:メラノクラミュス エゾエンシス エゾキセワタ
Melanochlamys
ezoensis
学名の読み:メラノクラミュス エゾエンシス エゾキセワタ
Melanochlamys
ezoensis
学名の読み:メラノクラミュス エゾエンシス エゾキセワタ
Melanochlamys
ezoensis
学名の読み:アプリュジア パルウラ クロヘリアメフラシ
Aplysia
parvula



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます