2003/7/26 真鶴 三ツ石海岸(潮溜り)
天気:曇のち晴 水温:約24℃


 真鶴・三ツ石の磯に行ってきました。最近なにかと忙しくて7月10日の奄美大島以来、海に行ってませんでしたが、もう限界です。
 朝方天気は今ひとつで、おまけに寝坊してしいましたが、なんとかウミウシ探しができました。

 学生は夏休みということで道路の混み具合が心配でしたが空いてました。しかし、磯は家族連れや観光客でにぎわってます。潮溜まりはすでに濁っていてウミウシ探しは難しい状態です。
 外海に面した磯の方はたまに打ち寄せる波で海水が入れ替わる為まだなんとかなると思い、ここで探すことにしました。

 入ってすぐ、ウミウシのようなナマコの仲間の幼体がいました。一見、触角のように見える突起がなんとも紛らわしく、しばらく観察してやっとナマコの仲間だとわかりました(たくさんいました)。

 気を取り直してウミウシを探すと、4mm程の「クロヒメウミウシ Metaruncina setoensis」が見付かりました。おそらくこのサイズで成体だと思います。
 以前にも八丈島で観察していますが、そのときも小さな個体で満足な撮影ができませんでした。八丈島の画像は今ひとつだったのですが、ラドマン先生に送りました。
 今回はまあまあの画像が撮影ができたので、再度ラドマン先生に資料として送りました。
 早速、先生からコメントを頂いたのですが、ウミウシの最後部付近に見られる白い模様が貝殻ならば別種の可能性があるそうです。
 その後、白い模様の部分が比較的良く写っている画像があったので確認してみたところ、どうも、貝殻が体に埋没していて、その一部が体表に現れているような雰囲気です。
 この画像を追加で先生に送ったところ、先生からも「貝殻のようだ」とコメントを頂きました。
 また、これが貝殻だとして、さらにその一部が体表に出ているとすると、もしかしたらこのウミウシは「Metaruncina setoensis」ではなく、外部の貝殻を持つ動物のために Bergh が示した属、「Ildica属」のウミウシ、「Ildica nana」の可能性があるかもしれないようです。
 しかし写真同定ではこれ以上はの判断は無理なようで、舌歯を比較するのも一つの方法であると先生はおっしゃってます。
 よって、現在のところ、この個体は「クロヒメウミウシ Metaruncina setoensis」としました。

 その次に「フジエラミノウミウシ Cuthona ornata」を見た後は、「メリベウミウシ Melibe papillosa」のオンパレードです。
 小さい個体は20mm位、大きな個体は80mm位で合計10個体近く確認しました。
 小さい個体は白っぽいのですが、大きな個体は赤茶色でいかにも「エビカニ食べてます」といった感じです。
 「ウミフクロウ Pleurobranchaea japonica」も2個体いました。肉食(雑食?)種が多いですね。

 「アカキセワタガイ Philine rubrata」はちょっと大きめのが1個体だけ。一時期はたくさんいたのですが、減ったように感じました。

 イロミノウミウシの卵塊や明らかにウミウシの卵と思われる卵塊が多数ありました。しかしイロミノウミウシの姿は見かけません。
 卵が多いということは、ちょうど入れ替わりの時期なのかもしれません。

 ミノ系がいないなぁと思っていると、1個体だけ「ミノウミウシ Aeolidiella indica」がいました。色が薄めで一瞬、別のウミウシかと思いましたが、撮影して細部を確認すると「Aeolidiella indica」でした。この磯では通年見られるようです。

 周りを見ると家族連れが更に増えてました。父親が子供に魚やエビ・カニを捕まえて見せてやろうとしているのですが、なかなか捕まえられないようです。それに比べたら「死んだおやじは魚捕まえるのうまかったよなぁ〜」とちょっと思い出にひたってしまいました。

 この場所もだいぶ濁ってきてしまったので、波が常に当たっている水のきれいな場所でウミウシを探してみました。
 オレンジ色の海綿の仲間にオレンジ色のウミウシが2個体着いています。撮影して確認してみると、色彩や二次鰓の形状からして「イソウミウシ Rostanga orientalis」のようです。以前にもこの付近で別の個体を確認しています。

 探せばまだなにかいそうな雰囲気でしたが、潮が上げてきて波が強くなってきたのと、午後から用事もあったので上がることにしました。
 気がつけば良い天気になっていて首が日焼けでヒリヒリしてました(笑)。
 磯から戻る途中、潮が上げ始めた潮溜まりで「ミドリアメフラシ Aplysia oculifera」を確認しました。ミドリアメフラシは、これから秋にかけて多くなってくると思います。

真鶴・三ツ石海岸で出会ったウミウシたち

クロヒメウミウシ Metaruncina setoensis ----- 1個体
フジエラミノウミウシ Cuthona ornata ----- 1個体
メリベウミウシ Melibe papillosa ----- 多数
ウミフクロウ Pleurobranchaea japonica ----- 2個体
アカキセワタガイ Philine rubrata ----- 1個体
ミノウミウシ Aeolidiella indica ----- 1個体
イソウミウシ Rostanga orientalis ----- 2個体
ミドリアメフラシ Aplysia oculifera ----- 1個体

学名の読み:メタルンキナ セトエンシス クロヒメウミウシ
Metaruncina
setoensis
学名の読み:メタルンキナ セトエンシス クロヒメウミウシ
Metaruncina
setoensis
学名の読み:メタルンキナ セトエンシス クロヒメウミウシ
Metaruncina
setoensis
学名の読み:ロスタンガ オリエンタリス イソウミウシ
Rostanga
orientalis
学名の読み:ロスタンガ オリエンタリス イソウミウシ
Rostanga
orientalis
学名の読み:ロスタンガ オリエンタリス イソウミウシ
Rostanga
orientalis
学名の読み:メリベ パピローザ ヒメメリベ(旧 メリベウミウシ)
Melibe
papillosa
学名の読み:メリベ パピローザ ヒメメリベ(旧 メリベウミウシ)
Melibe
papillosa
学名の読み:アンテアエオリディエッラ インディカ ミノウミウシ
Anteaeolidiella [Old Aeolidiella]
indica
学名の読み:クトナ オルターナ フジエラミノウミウシ
Cuthona
ornata
学名の読み:クトナ オルターナ フジエラミノウミウシ
Cuthona
ornata
学名の読み:クトナ オルターナ フジエラミノウミウシ
Cuthona
ornata
学名の読み:プレウロプランカエア ジャポニカ ウミフクロウ
Pleurobranchaea
japonica
学名の読み:プレウロプランカエア ジャポニカ ウミフクロウ
Pleurobranchaea
japonica
学名の読み:フィリネ ルブラータ アカキセワタ
Philine
rubrata



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます