2002/9/14 真鶴 三ツ石海岸(潮溜り)
天気:曇時々雨 水温:26℃


 真鶴・三ツ石海岸の磯に行ってきました。
 干潮が早朝だった為、当初行く予定ではなかったのですが、どうしても行きたくなってしまい4時に起きて行ってきました。その甲斐あってか、初めて見るウミウシを観察できました。

 磯には5時前に到着したのですが、まだその時間は夜が明けておらず真っ暗です。5時半頃から薄明るくなってきたので、磯に降りてみました。
 今日は干潮が朝の4時ですので、すでに潮は満ち始めています。最初のうちは波がたまに磯に入る程度だったのですが、時間がたつにつれ磯の中もウネウネ状態になってきました。
 天気も悪くウミウシは見付かるのか不安でしたが、初めて見る2種を含む合計8種を確認でき、なかなか楽しかったです。
 まだ夜が明けきってないような薄明るい磯に入ってライトでウミウシを探すと、すぐに「Polycera系」と思われるウミウシが見付かりました。その場では種がハッキリしなかったので、撮影して自宅で調べることにします。
 しかし、ろくにシャッターを切らないうちにうねりで飛ばされてしまったようでいなくなってしまいました。
 こんな時はいくら探しても出てきません。気を取り直して他のウミウシを探すと「ハクセンミノウミウシ Cratena lineata」がいます。最近のこの磯ではおなじみのウミウシです。
 立て続けに2種見つけて「今日は海況が悪い割には調子がイイな」と思っていたら、明らかに初めて見るウミウシを見つけました。
 一見、この磯でよく見かけるゴカイの仲間のような姿をしているのですが、この個体はウミウシのようです。
 なぜなら、よく見かけるゴカイのような生物は、指先で軽く触れると体を素早くくねらせながら泳いでいってしまいます。その素早い動きは明らかにウミウシではないと思います。
 しかし、このウミウシでは?と思った個体は軽く触れると、ゆっくりした動きで石の上を移動し始めました。この動きはまさにウミウシの動きです。
 これも撮影して自宅に戻ってから調べることにしました。

 「Polycera系」のウミウシは「相模湾後鰓類図譜」で確認したところ「オウカンウミウシ Polycera japonica」の図譜にそっくりです。
 もう一つのゴカイのようなウミウシは、伝言版にてアドバイスを求めたところ、早速、yamadaさんから「ヨツマタミノウミウシ Embletonia gracilis またはイズヨツマタミノウミウシEmbletonia gracilis paucipapillata 同種と思われますが・・・。」とのアドバイスを頂きました。
 ウミウシガイドブック慶良間偏にも記載があり、確認してましたがまさに「ヨツマタミノウミウシ Embletonia gracilis」です。
 ガイドブックの小野さんのコメントにも「ウミウシ類には見えない風貌」とあります。なっとくです。
 yamadaさん、アドバイスありがとうございました。

 さて、話は磯に戻ります。
 石の上や裏を丹念に観察すると「ゴシキミノウミウシ Cuthona diversicolor」が見付かります。石には餌となる「シロガヤ」も生えています。今日は大小4個体いましたので、どおやらこの磯ではこの時期一般的なウミウシのようです。

 先週たくさんいた「シミツキウミウシ Discodoris lilacina」がいないかな?と探していたところ、ぱっと見、直ぐにウミウシと分かる触角が目に飛び込んできました。そのウミウシは、以前、たかやんさんに青海島の個体を見せていただいた「イバラウミウシ Okenia barnardi」です。
 たかやんさんに見せていただいてから、見てみたいと思っていたウミウシです。
 早速、撮影をはじめましたが、しばらくすると石の隙間に入り込んでしまいました。もう少し撮影および観察したかったので、その場所に目印を置いてしばらく様子をみることにしました。
 その後「サガミミノウミウシ Phyllodesmium serratum」と思われるウミウシ(背中に白い線が無いのが気になる・・)を撮影し「イバラウミウシ」のところに戻ってみると、隙間から出てきているではないですか。刺激しないように慎重に撮影し、納得いくまで観察できました。

 気が付くと磯に入ってから2時間半が過ぎてます。潮もだいぶ満ちてきて、磯の中もうねうね状態です。これではウミウシを見つけても撮影できそうにないので、上がることにしました。
 上がり際、干潮時にはほとんど海水が無いような場所の石をチェックしてみたら、なんと「ゴマフミノウミウシ Herviella affinis」が多数見付かりました。
 最も多くついていた石には、ざっと数えて20個体近くいます(写真参照)。
思わず、栗原さんの「ネコ屋敷」ならぬ「ゴマフ屋敷」とつぶやいてしまいました(笑)。
 このとき最初に見たものとは別の個体の「オウカンウミウシ」を見つけ、ウネリの中、なんとか同定できそうな写真を撮影できました。

 「オカダウミウシ Vayssierea felis」は今日も多数確認できました。

真鶴・三ツ石海岸で出会ったウミウシたち

オウカンウミウシ Polycera japonica ----- 2個体
ハクセンミノウミウシ Cratena lineata ----- 1個体
ヨツマタミノウミウシ Embletonia gracilis ----- 1個体
ゴシキミノウミウシ Cuthona diversicolor ----- 4個体
イバラウミウシ Okenia barnardi ----- 1個体
サガミミノウミウシ Phyllodesmium serratum ----- 1個体
ゴマフミノウミウシ Herviella affinis ----- 多数(約30個体!)
オカダウミウシ Vayssierea felis ----- 多数

学名の読み:オケニア バーナードイ イバラウミウシ
Okenia
barnardi
学名の読み:オケニア バーナードイ イバラウミウシ
Okenia
barnardi
学名の読み:オケニア バーナードイ イバラウミウシ
Okenia
barnardi
学名の読み:オケニア バーナードイ イバラウミウシ
Okenia
barnardi
学名の読み:ポリュケラ ジャポニカ オウカンウミウシ
Polycera
japonica
学名の読み:ポリュケラ ジャポニカ オウカンウミウシ
Polycera
japonica
学名の読み:ポリュケラ ジャポニカ オウカンウミウシ
Polycera
japonica
学名の読み:エンブレトニア グラキリス ヨツマタミノウミウシ
Embletonia
gracilis
学名の読み:エンブレトニア グラキリス ヨツマタミノウミウシ
Embletonia
gracilis
学名の読み:エンブレトニア グラキリス ヨツマタミノウミウシ
Embletonia
gracilis
学名の読み:ヘルウィエッラ アフィニス ゴマフミノウミウシ
Herviella
affinis
学名の読み:フィロデスミウム セラットゥム サガミミノウミウシ
Phyllodesmium
serratum
学名の読み:フィロデスミウム セラットゥム サガミミノウミウシ
Phyllodesmium
serratum
学名の読み:フィロデスミウム セラットゥム サガミミノウミウシ
Phyllodesmium
serratum
学名の読み:クラテナ リネアータ ハクセンミノウミウシ
Cratena
lineata
学名の読み:クトナ ディウィルシコロル ゴシキミノウミウシ
Cuthona
diversicolor
学名の読み:クトナ ディウィルシコロル ゴシキミノウミウシ
Cuthona
diversicolor



画像をクリックすると大きな画像とウミウシのデータが表示されます